マンションリノベに取り組むデベロッパーと国内家具メーカーとのコラボレーション事例を公開
家具ブランドARUNAi(アルナイ)を展開する内藤家具インテリア工業株式会社(本社:山梨県南アルプス市 代表取締役 内藤 大二朗)がマンションデベロッパーの明和地所株式会社(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長 原田 英明)のリノベーション事業「tukurite(ツクリテ)」の物件にARUNAiのシステムオーダー家具をご提案。リノベーション物件が、オーダー家具の納品を通してどのような形で進められているか、物件引き渡し後、インテリアデザイナーと家具プランナーの担当者同士が、普段見れない現場でのやり取り事例を公開しましたのでお知らせをいたします。

株式会社明和地所様が手掛ける、リノベーション事業「tukurite(ツクリテ)」の自由が丘と横浜の2物件にシステムオーダー家具をご提案。家具のお引き渡し後、担当者同士が当時を対話形式で振り返りました。
ARUNAi >
まずは、自由が丘の物件からお話しいただけますでしょうか。ARUNAiを複数プラン採用して頂いた案件ですが、ご予算をかけてリノベーションされた素敵に仕上がった案件だと思うのですが、最初の販売計画段階から、家具のご予算を取って進める案件だったのでしょうか。
明和地所さま >
初期の企画段階からほとんど家具のプランの変更は無く、検討したのは、ARUNAiの家具の面材の選定と、ARUNAiのデスクとベンチの寸法の割合の変更をご相談させていただきました。
ARUNAi >
当初からインテリアイメージは、グレージュのトーンで決まっていた感じなんでしょうか。
自由が丘の物件で選定された面材は、初めて明和地所さんで採用いただいた面材ですよね。
明和地所さま >
当初は、ナチュラルな方向で進めていたのですが、ナチュラルなテイストの場合、ラフになり過ぎるところがあるので、そこを物件のグレードに合わせてどう捉えて作り込むかを検討しました。
新築マンションでは煌びやかさやゴージャスさを求める傾向もありますが、リノベーションは、もう少し落ち着きや温かみがあるというか、飽きのこないナチュラルさを求められることが多いです。
リノベーションで求められる落ち着きのあるナチュラルな部分をどのように落し込むか難しいところですが、具体的には、フローリング等の素材感で表現することが多いです。
ARUNAiの製品は上品なグレージュのバリエーションがたくさんあるので、ナチュラルでありながら上質さをキープできるところが本物件のコンセプトとマッチし採用しました。
初期プラン段階では、まだキッチンの色も決まっていませんでしたが、フローリングが決まったあたりからまとまりがでてきました。
クローゼットは新しい配色のイメージでしたが、今回のインテリアにすごくマッチしてフローリングのカラーとも統一感のあるコーディネートに仕上がりました。
リビングの造作で設置した縦ルーバーの雰囲気とテレビボードとデスクもきれいにまとまりました。
窓際のベンチとデスクで採用した薄いグレージュのウレタンマットアッシュ(UMA)塗装と、ウォークインクローゼットでは、オークライト(TOL)の明るい突板の面材を採用した初めての組み合わせでした。
ARUNAiの製品は、全体的に空間と家具等の収まりが良く、きれいに仕上がっています。
ARUNAi >
素材感の有る木目とグレージュ塗装の異素材ミックスの割合が、絶妙なバランスでしたよね。
明和地所さま >
そうなんです。仕上がり部分の打ち合わせの時には、「床材の仕上がりは何でしょうか」とか、「建築で何がつくんでしょうか」とか、「下地をこう入れて欲しい」など、施工の面でも詳しく突っ込んで聞いていただけるので、相談しやすかったです。
今回のテレビボードの壁面部分は造作家具で手配したのですが、縦ルーバーの納まりの兼ね合いでどうしても溝の部分が出てくるので、施工の手順に関しても相談にのっていただいて、非常にありがたいところでした。


ARUNAi >
壁面のタイル仕上げが絡むところは他の業者様の工程とも関わるところなので、現場の施工スケジュールを考慮・調整していただきARUNAiの製品を先に納めるか、後にするか、相談にのっていただけたので、こちらも非常に助かりました。
特にリフォーム、リノベーションの場合は、打ち合わせ開始から引き渡しまでの期間がタイトなため、ARUNAiの製品を納めるタイミングが後になることが多く、ARUNAi家具設置背面にタイル厚み分捨て貼をしていただいて、後から製品を納められるように調整していただき助かりました。
明和地所さま >
ARUNAiは、現場でのトラブルが無く本当に助かりました。
意匠と施工面との両方について一緒に考えていただける家具メーカーなので、事前に下地や納まりについても検討できるので非常にありがたいです。
弊社も事業会社のため、スピードが求められる中、手戻りを極力なくしたいので、通常の打ち合わせの中で「ここはこの面材でできるため、こっちが白になりますけど大丈夫ですか」とか、そういうところまで考えていただけるので、効率よくトータルで打ち合わせができました。
ARUNAi >
ARUNAiの製品は面材の素材が選べる分、使用箇所によってできるできないが出てくるので、施工面も含めてご提案しなければならないことも多々あります。
明和地所さま >
全てにおいて相談できるので、検討しなければいけない内容が多い設計段階では、特にお取組みしやすかったです。
ARUNAi >
明和地所さんのレスポンスが、ついていけないくらい早いんですよ。w
どのぐらいのスピードでメールを返してるんだろうっていうぐらい、送るとすぐ回答が返ってきてですね。頭の中に物件情報が、しっかり整理整頓されているんですね。


細かく区切られていた洋室の壁を取り、リビングダイニングとつなげることにより、
新たな家の特徴となった窓からの眺望を活かしたヌックスペースが出来上がりました。
ARUNAi >
物件のご依頼を頂くときに、ゾーニングとは別にトレンドを抑えたインテリアイメージやカラーコーディネートパターンをいくつかお持ちなのかなと思ったんですけどいかがでしょうか。
明和地所さま >
当初高額物件を受けるにあたり、1件1件大切に作っていこうということで、インテリアイメージやカラーコーディネートパターンを作っていました。今はそのストックのなかから、基本プランはこのトーンでいきましょうと言ったことはありますが、この点については再度練り直していこうという流れになっています。
都度すべてを1から作り込むというところから、価格と坪単価と広さで、おおよそ決定できるようなマトリクスパターンを自社内で構築していこうと思っています。
ARUNAi >
普段、お客さまにARUNAiの製品をご提案していく中で、大まかにこのくらいの予算であれば、テレビボードとエントランスの2プランご提案できるとか、ウォークインクローゼットまでご提案ができるなど、予算感に合わせたセミユニット型のようなものが提案出来たら良いよねという話は出てきています。
明和地所さま >
それはとても良いですね!
ARUNAi >
ARUNAiを製造している南アルプスの工場もあくまでもラインを使った量産工場なので、そのあたりを解決していけると非常に効率的で、生産性の高いWIN,WINな関係が構築できると思います。
明和地所さま >
テレビボードとガレリア(ARUNAiオープン収納)を基本にして、モジュール化できると良いですね。あとその中で、他社との差別化も必要ですね。
造作家具屋さんは何でもできてしまうので、そことの違いも必要になってきます。
ARUNAi >
そのあたりもARUNAiの強みとしての差別化として、自社施工ならではの納まりや納品後のアフターパーツの対応等のサービス面や、工場での制作だから可能なディテールにこだわった設計を時流の要望に合わせてご提案できていければと思っています。
明和地所さま >
一緒にコンセプトルームみたいなものを作っていけたらよいですね。
こうやって意見を出し合いながら協議することで、また新たなニーズの掘り起こしになるかと思います。

家具にはLED照明を備え付けていますので、暗くなりがちな収納スペースが、みせる(魅せる)空間となります。
ARUNAi >
ARUNAiも以前は、テレビボードの提案を主軸でやっていたのですが、テレビ周辺機器のクラウド化の時代の流れで、テレビ収納が簡素化、もしくはなくなっていく中、住空間の中での付加価値のスポットとして、クローゼット、特にLED照明やより充実した機能性を持たせたウォークインタイプの依頼が増えてきました。
明和地所さま >
今回の自由が丘の物件で導入したヌックカウンターとベンチの空間などは、物件の特徴を最大限に活かせた仕上がりになったと思います。
それから浴室も今回の物件では特徴のある空間です。
浴室から外に出られるバルコニーがあったので、ユニットバスではなく作り込みの浴室にして、2ボウルある洗面室は全面にタイルを多用し、ホテルライクな設えに作り込みました。
ARUNAi >
タイル貼りはとても印象的な設えでしたね。
ARUNAiでも水廻りの要望も多くあり、このエリアも今後の課題となっています。
テクスチャーを活かすために、間接照明を多用していたのも印象的でしたね。
住戸のセンターにレイアウトされたウォークインクローゼットの周りをぐるっと回遊できるようになっていましたが、その壁面のセラミックを照らす照明がとても効果的で素敵でした。
明和地所さま >
最初間接照明が多すぎて、まぶしすぎたので後で調整しました。w
照度の調整は難しいですね。

ARUNAi >
横浜の案件でのエピソードはありますでしょうか。
明和地所さま >
こちらもペルソナとしては、開業医ご夫婦とご子息1名の設定で、投資案件ではなく実需として住んでいただけるイメージを想定しました。
ご子息は大学生の想定で、どちらかというとご夫婦の生活を充実させる設えにしています。
窓から見える港の夜景と、都会の真ん中というロケーションから、少しきらびやかな生活をイメージしています。
特徴としては、エントランスからもリビングからも通れるウォークスルー・クロークを増設したところです。
ご夫婦メインとはいえ使い勝手を良くするため、エントランス周りにたくさん収納できるようにしました。
既存の間取りでも、玄関のドアを開けたらそのまま海が見える間取りでしたが、ウオークスルー・クロークを通して見える海の眺望は、よりドラマティックな見え方になると思いました。
この場所はキッチンとのせめぎあいのなかで作った場所でした。キッチンは対面のオープン型にしがちなのですが、従来、高価格帯の物件では、リビングを来客スペースとして利用することが前提なので、意外とクローズドが多いんです。
キッチン横に大きな柱があり、キッチン自体も大きくはできなかったのですが、圧迫感を感じないように仕上げました。




ARUNAi >
最後に、御社のPRをお願いいたします。
明和地所さま >
マンションデベロッパーとして、39年間「CLIO」ブランドの新築マンションを作り続けています。供給棟数1,000棟以上の実績で培った上質なデザインと品質で、お客様が安心安全に暮らすことのできる住まいづくりに取り組んできました。
今後もお客様の理想や想いをカタチにする「ツクリテ」ブランドとして、リノベーションだからこそ実現できるご提案をしてまいります。
また、お引き渡しをしてから15年間の長期保証もサポートしており、年月を重ねても安心が続く住まいのご提供をしていきます。
ARUNAiさんもデザインだけでなく、品質管理に関してもこだわりを持たれているので、お取引先として非常に信頼をしています。例えば、製品の出荷前に工場でプランごとに一度仮組してから、再度バラして出荷している話を伺って、そこまでチェックしているのかと、より安心感が増しました。
ARUNAi >
私共ARUNAiもメイドインジャパンのファクトリーメーカーとして、商品を納めさせていただいた後も、消耗パーツの供給を含めたアフターメンテナンスサポートもご提供させていただきます。
本日は貴重なお時間ありがとうございました。

【 tukurite <ツクリテ> 】
明和地所は、1986年の創業以来、新築マンションデベロッパーとして培った実績を活かしたリノベーションブランド【tukurite<ツクリテ>】を展開しています。
フルオーダーリノベーションをはじめ、明瞭な価格設定で安心してプランニングができる定額リノベーションや水まわりリノベーションなど、ニーズに合わせて様々なメニューも展開しています。また、物件探しからリノベーションまでを当社で一貫してサポートするワンストップリノベーションのご相談も承っています。
【tukurite<ツクリテ>】は、「お客様の期待」と「建物のポテンシャル」を最大限に引き出し、長く快適にお住まいいただける自由で高品質なリノベーションのご提案を得意としています。そして、リノベーションだからこそ実現できる、世界にひとつだけの住まいをお客様と共に創り上げることをお約束します。https://www.meiwajisyo.co.jp/tukurite/